2019.04.01

神社とは

日本固有の宗教、神道(しんとう)の神様が祀られた施設。日本の神様はひとりではなく、八百万(やおよろず)といわれるほど、たくさんの神様がいます。このため、各神社で祀られているのは、日本古来の神話に登場する神や民族神、実在の人物や伝説上の人物の霊、陰陽道や道教の神様、神仏分離を免れた仏神、稲荷や猿などの動物神、山や岩などの自然神、はたまた男根まで、様々な神様です。神宮・大社と呼ばれる神社の場合は、天皇や皇室の祖先の神様が祀られており、神社の中でも格式の高い神社になります。

神社の入り口には、必ず「鳥居」があります。これは、神域と人間が住む俗界を区別するためのもので、一種の門です。

また、神社には、神主や巫女がいて、神様をお祀りするための儀式が行われています。神主は、神に奉仕する人のことを指し、有資格者。神主の長は「宮司(ぐうじ)」で、儀式を主導します。大きい神社では、その下に「禰宜(ねぎ)」「権禰宜(ごんねぎ)」という役職もあります。

ちなみに、神社は全国で8万8000社以上あるといわれていますが、神主が常駐している神社は2万社ほど。ほとんどの神社は、ひとりの神主が複数の神社を兼務することで成り立っていることが多い、というのが現状です。
一方、巫女は、神職の補佐的な役割を行う女性のことで、資格は必要ありません。しかし、かつては、神楽(かぐら)を舞い、祈祷を行い、神から託されたメッセージを人々に伝える立場にありました。最も有名な巫女は、邪馬台国の卑弥呼です。

01参拝方法

1:鳥居の手前で一礼してからくぐります。

2:境内の中央は神様の通り道です。境内を進むときは、右はじか左はじを歩くようにします。

3:手水舎(てみずや)で、心身を浄化するために手と口を清めます。
方法は、右手で柄杓を持ち、水を汲む→柄杓の水少量を左手にかけて清める
→柄杓を左手に持ち替えて、同じように右手を清める。
→口をすすぐ。といっても、このとき、絶対に柄杓に口を直接つけないこと。右手に柄杓を持ち替え、左の手のひらに水をため、手のひらを口に近づけて口をすすぐ。
→柄杓の水で左手を清める→最後に柄杓を縦にして柄に余った水を流して清め、元の位置に戻す。

4:本殿前では、お賽銭を静かにお賽銭箱に入れ、お賽銭箱の真上あたりにある鈴を振り動かして鳴らします。この鈴は、参拝者を祓い清め、神霊に出て来ていただくよう願うための音です。
その後、姿勢を正して、二拝二拍手。拝をするときは、背中をまっすぐ伸ばして腰を90度に折るようにします。これを2回。二拍手は、胸の高さで両手を合わせ、肩幅くらいに両手を開いて2回打って指先を合わせて祈りを捧げること。祈りを捧げてから、さらに一拝します。

5:鳥居を出るときも、境内のほうを向き、一礼してから出るようにしましょう。

02代表的な神社

2000年の歴史を持つ神社の頂点、和歌山県の「伊勢神宮」は、日本神話の太陽神、アマテラスオオミカミを祀ります。初詣の参拝者の多さでも知られる東京の「明治神宮」は明治天皇を祀った神社。島根県の「出雲大社」は、縁結び神様、オオクニヌシノミコトを祀っています。海に浮かんでいるような鳥居の美しさで知られる世界文化遺産、広島県の「厳島神社」。全国に3万社もあるといわれるお稲荷さんの総本宮、京都府の「伏見稲荷大社」は、朱塗りの鳥居がずらりと並ぶ千本鳥居で有名です。日本三景のひとつ、天橋立ちかくにある京都府の「真名井神社」は龍神を祀っています。学問の神様である菅原道真(天神様)を祀った福岡の「太宰府天満宮」、京都の祇園祭で知られる「八坂神社」、葵祭の「上賀茂神社」「下鴨神社」も、日本の代表的な神社です。

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