日本固有の宗教、神道(しんとう)の神様が祀られた施設。日本の神様はひとりではなく、八百万(やおよろず)といわれるほど、たくさんの神様がいます。このため、各神社で祀られているのは、日本古来の神話に登場する神や民族神、実在の人物や伝説上の人物の霊、陰陽道や道教の神様、神仏分離を免れた仏神、稲荷や猿などの動物神、山や岩などの自然神、はたまた男根まで、様々な神様です。神宮・大社と呼ばれる神社の場合は、天皇や皇室の祖先の神様が祀られており、神社の中でも格式の高い神社になります。
神社の入り口には、必ず「鳥居」があります。これは、神域と人間が住む俗界を区別するためのもので、一種の門です。
また、神社には、神主や巫女がいて、神様をお祀りするための儀式が行われています。神主は、神に奉仕する人のことを指し、有資格者。神主の長は「宮司(ぐうじ)」で、儀式を主導します。大きい神社では、その下に「禰宜(ねぎ)」「権禰宜(ごんねぎ)」という役職もあります。
ちなみに、神社は全国で8万8000社以上あるといわれていますが、神主が常駐している神社は2万社ほど。ほとんどの神社は、ひとりの神主が複数の神社を兼務することで成り立っていることが多い、というのが現状です。
一方、巫女は、神職の補佐的な役割を行う女性のことで、資格は必要ありません。しかし、かつては、神楽(かぐら)を舞い、祈祷を行い、神から託されたメッセージを人々に伝える立場にありました。最も有名な巫女は、邪馬台国の卑弥呼です。