創建は1014年。12世紀、真壁城初代城主の一族・桜井太郎良幹が、鹿島神宮の祭神タケミカヅチノオオカミの分霊を勧請し(迎え)、真壁城の辰巳(南東)にあたる現在地に社殿を造営。以来、真壁氏の氏神として、江戸時代以降は土地の鎮守として崇められてきた神社です。
江戸時代中期に作られた本殿は、入母屋造り銅板葺、三間社流破風造りという伝統的な神社の様式です。本殿内は、花鳥や龍、牡丹などのみごとな彫刻が施された豪華な造り。それでいて、華美に流されすぎてないことが特長で、市の有形文化財に指定されています。
【住所 桜川市真壁町山尾芳ヶ谷499】
真壁祇園祭
桜川市の祭で、国の無形民俗文化財に指定されているのが、7月の23~26日に行なわれる「真壁祇園祭」。五所駒瀧神社(ごしょこまがたきじんじゃ)での儀式を終えた約80人の警護を伴う神輿行列に、縦横無尽に練り歩く各町の山車。厳かな中に躍動感のある祭です。カンカン帽に袴の紳士と、宮司たちの礼装が、まるで宮崎駿氏のアニメの世界のような幻想的で素敵なお祭りで、真壁の街中まで練り歩きます。
この他、8月31日の夜に行なわれる「かったて祭」は、氏子たちが権現山山頂にある富士浅間神社に神火を献納する祭。麓から見える松明行列は、幻想的な夏の終わりの風物詩です。また、希望者は誰でも参加できるので、闇夜の中、松明を手に登山するというめったにできない経験をしてみてはいかがでしょう。
神社奥の千年の森は、春には桜、夏には新緑、秋には紅葉が織りなす景観が、まさに「みごと」のひと言。