京都の祇園にある「八坂神社」の祭り。7月の京都は、「コンチキチン」と鳴るお囃子の音が響き、あちこちに豪華絢爛な山鉾が立ち並ぶ祇園祭一色。7月1日から31日までの1か月に渡り、様々な祭事が行われます。
起源は、1100年前の平安時代。疫病の流行を鎮めるために66本の鉾(ほこ)を造り、「祇園社(現在の八坂神社)」に祈願したのが始まり。この歴史の古さ、そして1か月も続く熱い祭。「祇園祭」が、大阪の天神祭り、東京の神田祭とともに、日本三大祭といわれるのも納得です。
ハイライトは、7月17日と24日に行われる「山鉾巡行(やまほこじゅんこう)」。ビルの6階ほどの高さにもなる豪華絢爛な山車(だし)=山と鉾の行列が街中を巡回する様子は勇壮でみごと。特に、河原町御池、河原町四条などで見られる方向転換、「辻回し(つじまわし)」は豪快で見る価値大です。17日の「前祭(さきまつり)」は23基、24日の「後祭(あとまつり)」では10基の山鉾が華麗に通りをいきます。
(この両日は、御池通の寺町通から新町通、あるいは河原町通の間に有料観覧席も設置されます。問い合わせは京都市観光協会)
それに先立つ前夜祭ともいうべき「宵山(よいやま)」は、7月14~16日。歩行者天国となった四条通りを境に、南北に広がる通り(山鉾町)のあちこちに山鉾がそびえ立ちます。動く美術館ともいわれる山鉾をじっくり見るならこのときが狙い目。夜ともなれば駒形提灯に明かりが灯り、露天や屋台もズラリ。祇園祭の風情も最高潮です。
また、山鉾町の旧家では、「宵山」の期間中、表の格子をはずし、秘蔵の屏風などのお宝を飾り付けた座敷を開放する「屏風飾り」が行われるのも、楽しみのひとつ。なお、7月21~23日には、「後祭」の「宵山」も行われます。
この他、7月10~14日、18~21日に各山鉾町で行われる「鉾建・山建(やまたて・ほこたて)」は、釘を1本も使わず、縄がらみの伝統技法で山鉾が組み立てられる様がみごと。17日の「神幸祭(しんこうさい)」と24日の「還幸祭(かんこうさい)」は、八坂神社と四条寺町の御旅所(おたびしょ=神様が巡行の途中で休憩・宿泊する場所)の間を3基の神輿が巡る様が迫力満点。この1か月、京都は熱いのです。
祇園祭山鉾巡行(前祭)2024は2024年(令和6年)7月17日(水曜日)9:00に四条烏丸を出発予定ですが、コロナによる実施の有無・内容要確認は必要です。例年有料観覧席がルート後半の御池通に設けられ座って見物することもできます。
KYOTO GION FESTIVAL 2024
祇園祭2024日程は2024年(令和6年)7月1日(月曜日)~31日(水曜日)に行われます。
宵山(前祭)・・・7月14日(日曜日)~16日(火曜日)
屋台露店・・・7月15日(月曜日)~16日(火曜日)
宵山(後祭)・・・7月21日(日曜日)~23日(火曜日)
山鉾巡行(前祭)・・・7月17日(水曜日)
山鉾巡行(後祭)・・・7月24日(水曜日)
京都の3大祭り「祇園祭」は、7月1日の吉符入から31日の疫神社夏越祭までの1ヶ月に渡って行われます。夕方から駒形提灯が灯され、祇園囃子が奏でられる宵山(前祭・後祭)。山鉾が巡行する山鉾巡行(前祭・後祭)。写真は祇園祭稚児。祇園祭稚児とは長刀鉾・久世駒形・綾傘鉾の稚児のことです。長刀鉾稚児とは「神のお使い」とされており、山鉾巡行(前祭)で長刀鉾に搭乗して注連縄切り・太平の舞を行います。久世駒形稚児とは神の化身とされ、神幸祭・還幸祭で馬に乗って中御座神輿を先導します。山鉾巡行(前祭)は7月17日に神輿渡御・神幸祭に先立って行われます。山鉾巡行ルートは四条烏丸から出発し、四条通・河原町通・御池通の順に巡行します。巡行中に四条麩屋町で注連縄切り、四条堺町でくじ改め、四条河原町・河原町御池で辻回しが行われます。