2019.03.26

九州国立博物館

福岡県太宰府市の太宰府天満宮の敷地を抜け、癒される境内の梅の林を散策しつつ進むと、右手に見えてくる長いエスカレーター。それに乗りゆっくりと登ると、丘の上にいきなり現れる開けた場所。そこに立つ近代的な博物館では見ごたえのある展示に出会える。

私は2019年3月24日(日)まで行われている「京都・醍醐寺展-真言密教の宇宙-」を見てきた。


静けさの中で、多くの方が真剣なまなざしで見つめる羅漢達。荒々しくもどこか安心感を与えてくれる迫力ある作品からは、神仏の息使いが感じられる。数百年の歴史が支えてきた真言密教の中ではぐくまれたアートといえる展示物は、迫力に満ち溢れ、心の奥底に眠る思いを奮い立たせてくれる。世界で起こる幾多の未来への不安を打ち消すかのように「全てを希望へと変えるために今日という日の努力を惜しむな」と言わんばかりに、見る者に心を律する何かを与えてくれる展示であった。

AMIYMOR

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